じっくり炒めた「飴色玉ねぎ」は甘くて香ばしく、カレーやハンバーグを美味しく仕上げる名脇役!じっくり炒める【基本】から短時間で仕上げる【時短テクニック】まで写真たっぷりで徹底的に紹介。
焦げとは違う「飴色」に仕上げるにはどうすればいいのか、なぜ飴色になるのかを丁寧に紹介していきます!
飴色玉ねぎの作り方
甘〜く香ばしい香りが料理を本格的にしてくれる「飴色玉ねぎ」。そんな飴色玉ねぎですが、なぜ飴色になるのか、焦げとの違いを知らない人も多いはず。
そんな疑問を解決しながら基本の作り方と短時間でサッと作れる時短テクを覚えましょう!
飴色玉ねぎが美味しい理由
どうして飴色に炒めた玉ねぎが美味しくなるのか、飴色とはなんなのかを覚えておくと作るのが楽しくなります。
実は果物より甘い?玉ねぎの糖度
生のままだと辛みのある玉ねぎですが、実は糖度が7〜8%といちごと同じぐらいの糖度があります。物によってはみかんやメロンに匹敵するほどあまーい野菜です。
ですが辛み成分も一緒に含まれているため、甘さより辛さを感じやすくなっています。
そこでポイントになるのが「加熱」。加熱することで辛さ成分や水分が飛び凝縮され、本来の甘さを感じられるようになります。実は加熱しても甘みが増えるわけではないんですよ!
焦げじゃない!飴色はメーラード反応
飴色玉ねぎの飴色は焦げとは違います。これは玉ねぎを加熱することで糖類がメーラード反応という化学反応を起こして飴色になります。
このメーラード反応というのは、照り焼きやパンが香ばしい食欲をそそる茶色に仕上がるのと同じ効果。
焦げは「炭化」いわゆる炭になった状態ですが、メーラード反応をした「飴色」は全体が均一に変色し香ばしさやコクを生み出します。
※途中わかりやすいようにメーラード反応のことを「焦げ」として紹介していますが、違いを覚えおきましょう。
基本の作り方
それでは飴色玉ねぎの作り方を紹介していきます!はじめにじっくり時間をかけて炒める 「基本」の作り方を見ていきましょう。
調理時間 60分程度
材料(作りやすい分量)
- 玉ねぎ 1個
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 ひとつまみ
- 水 適量
※オリーブオイルはサラダ油でも◯。
1.玉ねぎをカットする
玉ねぎの切り方は均等に熱を加えて水分を飛ばすために、薄切りもしくはみじん切りがベスト。
慣れてくると多少厚くても上手に飴色に炒めることができますが、最初のうちは出来るだけ薄切りかみじん切りにして炒めていきましょう。
2.オリーブオイルをなじませる
玉ねぎがカットできたら炒め始めます。フライパンを中火で熱しオリーブオイルを敷いて薄切り(みじん切り)にした玉ねぎを加えます。
全体にオリーブオイルをなじませるように、玉ねぎをほぐしながら炒めましょう。
3.放置・混ぜるを繰り返す
玉ねぎにオリーブオイルがしっかりと馴染んだら塩ひとつまみを加えます。
塩を加えることで玉ねぎから水分が出やすくなり、旨みや甘みを引き立ててくれます。
サッと混ぜ合わせたら弱めの中火にし、平らに広げて放置、少したったら底から混ぜ合わせて広げて放置を繰り返して炒めます。
※慣れていない方は弱火でじっくり炒めましょう。飴色玉ねぎになるには全体が同じように色づいてきますが、部分的に茶色や焦げが出てるくるのは本来の目的とは違う焦げ。火加減や玉ねぎの様子をよくみながら炒めていきましょう。
玉ねぎの水分が多いうちは放置の時間を長めに取り、じっくり炒めていきます。
水分が飛んでくると底に焦げが出てくるので放置の時間を短くしながら、ヘラでこすり落としながら炒めましょう。
4.焦げを戻す
焦げが落ちにくくなったら水を加えて、この焦げを玉ねぎに戻す作業をしていきます。この工程をすることで徐々に飴色に変わってきます。
水の分量は一回につき大さじ1〜2程度。鍋肌から加えましょう。
※焦げの色は写真ぐらいがベスト。これ以上黒くなるのは苦いだけの本当の焦げ(メーラード反応ではない)。
水を加えたら玉ねぎで焦げをこするようにして焦げを玉ねぎに戻していきます。
焦げが取れたら全体を混ぜ合わせて広げ、また焦げがつくまで放置します。
※この頃になると放置の時間がかなり短くなってきます。黒く焦げないように注意しながら炒めましょう。
焦げが付いたら水を加えて戻す、付いたら戻すを繰り返していくと徐々に綺麗な飴色になってきます。
写真くらい飴色になってくると、びっくりするぐらい甘くなっているのでぜひ味見をしてみてください!
程度良く飴色になったら最後にもう一度水を加えて焦げを落として、余分な水分を飛ばして出来上がり。
冷凍した玉ねぎで!時短テクニック
調理時間 10〜15分程度(冷凍する時間は除く)
材料(作りやすい分量)
- 薄切りにして冷凍した玉ねぎ 1個分
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 ひとつまみ
- 水 適量
基本は一緒!
時短テクニックでも炒め方は基本の炒め方と同じです。違うのは冷凍した玉ねぎを使うこと!それだけで基本の炒め方の1/4〜1/3程度の時間で仕上がります。
冷凍した玉ねぎは細胞壁が壊れるので水分が飛びやすく早く炒めることができます。水分だけでなく辛味成分も飛びやすくなるので短時間で甘く旨みのある飴色に仕上げることができるんです。
細胞が壊れているため柔らかくなるのが早いので強めの火加減で炒めることができるのも時短できるポイント!
1.中火で炒める
初めに凍った玉ねぎを解凍するために蓋をして蒸します。
フライパンにオリーブオイルをしき強火で熱し、玉ねぎを加えて蓋をして2〜3分加熱しましょう。
玉ねぎが解凍されたら蓋を取り中火にして塩ひとつまみを加えて混ぜ合わせます。
※なるべく早く仕上がるために中火で炒めていきますが、一気に水分が飛ぶため焦げが出るタイミングが早くなります。初めて作るときや焦げ付きが怖いときは弱火で炒めていきましょう。弱火でもかなり時短で仕上がります。
2.水を加えて炒める
そこや鍋肌に焦げが出てきたら基本の方法と同じように水を加えて、焦げを落としながら炒めていきます。
写真ぐらいに焦げがつくまで5〜7分程度。焦げがで始めると早いので黒く焦げないように注意しましょう。
何回か水を加えて混ぜ合わせて飴色になったら出来上がり。大体10〜15分程度で仕上がります!
飴色玉ねぎの保存方法
出来上がった飴色玉ねぎは冷蔵保存で2〜3日程度保存ができます。
長期保存や作り置きしておきたい時は冷凍保存がおすすめです。使いやすいように小分けにラップで包み、保存袋に入れて冷凍しましょう。冷凍で1ヵ月程度保存ができます。
冷凍した飴色玉ねぎはスープに使う時は凍ったまま。カレーやハンバーグに加える時は自然解凍するか電子レンジで解凍してからお使いください。
飴色玉ねぎの作り方を徹底解説!【基本から時短テクニックも!】まとめ
飴色玉ねぎは料理を本格的にする大事な工程。基本の作り方だと時間はかかりますが、意外と簡単!飴色になる理由を知っていると意識しながら炒めることができますよ。時短テクも活用しながら料理のレベルをワンランクあげちゃいましょう!